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提橋和男の新☆管理人のつぶやき 1129
挑戦、男たちの詩 87
2008年12月1日 17時00分
田沢の壮絶“男の道”…あえて層厚い球団マイナーから
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あえて険しい道を選んだ田沢。
試練を乗り越え、はい上がることができるか |
日本石油ENEOSの田沢純一投手(22)がきょう1日、米大リーグ、レッドソックスとの最終交渉、契約のため、ボストンへと出発。9球団に及ぶ大リーグ球団の競合の末、田沢が選択したのは最も選手層の厚い強豪チーム。国内プロ野球を飛び越えただけでなく、最も険しい球団へ飛び込んだ田沢の勇気と決断が結実するまでには、壮絶な試練も待ち受けている。
プロ野球経験のない日本のアマチュア投手としては初のメジャー契約を結ぶ田沢。通常の正式契約までのスケジュールは、ボストンに着き次第、身体検査を受け、問題がなければ直後に契約成立となる。総額約300万ドル(約2億8500万円)の3年契約は、米ドラフト1位選手とほぼ同レベルだが、日本の1位選手が1億5000万円程度であることを考えると、かなりの厚遇といえる。
レンジャースはレッドソックスよりもさらに好条件を提示したとされているが、田沢サイドが優先したのは、「どういう風に育成してくれるか」(新日本石油ENEOS・大久保監督)。大リーグで早く活躍したければ、別のチームを選ぶ選択肢もあったはずだが、田沢はあえてマイナーからの調整で、強豪チームの先発枠の一角を狙う正攻法を取った。
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4日、レッドソックスと契約を結んだ
田沢純一投手=ロイター |
レッドソックスは02年に現経営体制になってから、スカウト活動とマイナーリーグでの選手育成の改革を行い、積極的に資本を投下して大成功を収めている。改革前はマイナーの有望な若手が完全に枯渇した状態だったが、現在は傘下のマイナーシステムから昇格する選手が次々とスターダムへ。
抑えエース右腕のパペルボン、今季MVPの二塁手ペドロイア、主軸に成長した三塁手ユーキリス、難病を克服して左腕エースとなったレスターなど、半数近くの主力選手が自前で育てた選手たち。レッドソックスのマイナーシステムを勝ち上がってポジションをつかんだ選手は、ほぼ全員が昇格した直後から大リーグのトップ選手として活躍しているのだ。
加えてレッドソックスには現在、通訳、トレーナー、シェフ、デニー友利巡回コーチら、大リーグでは最多の7人の日本人スタッフが勤務。言葉に不安のある日本人選手が入団するには、最も優れた環境といえる。
ただ、マイナーリーグが充実しているだけに、大リーグへの道は険しい。5年は安泰と言われる松坂、レスター、ベケットの3本柱がいる先発陣の一角に食い込むには相当の努力を要する。
レッドソックスのマイナーには、田沢と同レベル前後の投手が何人か在籍しており、その全員に勝たなければ大リーグには昇格できない。田沢自慢の速球は150キロを超えるが、いずれのライバルたちも同程度かそれ以上の球威がある。それでもメジャーを目指して経験を積んでいる最中なのだ。
一昨年のデビュー戦でいきなりノーヒットノーランを達成した右腕クレイ・バックホルツ(24)は、日本でも知られているが、その後調子を崩してマイナーで調整中。今季球速155キロの横手投げ中継ぎ右腕として活躍したジャスティン・マスターソン(23)も将来を嘱望されている先発投手だ。
また、メジャー経験のない有望株も下積み生活を送っている。05年ドラフト1位の右腕マイケル・ボーデン(21)は150キロの速球と変化球のコンビネーションで完成度が高まり、4年目の来季デビューを狙う。06年ドラフト1位の右腕ダニエル・バード(23)はやや制球に難があるものの、長身から繰り出す速球は160キロを超える。田沢のライバルとなる若手投手たちのレベルは決して低くない。
マイナーではいくらいい投球をしても、持続的に結果を出さないと評価されない。灼熱の炎天下とバス移動は、心身共に負担が大きく、消耗も激しい。それでもあえて、下から勝負を挑む決意をした田沢。その意気やよし。だが同時に、大きな賭けでもある。
松坂 田沢サポート約束!成功3カ条贈る (スポーツニッポン)
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田沢のサポートを誓い
渡米した松坂大輔 |
レッドソックスの松坂大輔投手(28)が5日、再渡米した。この日、正式契約を交わしてボストンで入団会見した新日本石油ENEOS・田沢純一投手(22)を祝福すると、完全サポートも約束。メジャー定着に向けて、自らの経験を踏まえた「成功への道3カ条」を贈った。3年400万ドル(3億6800万円)でメジャー契約を結んだ田沢は、開幕こそ2Aスタートが濃厚だが、9月にもメジャーデビューする可能性が高い。
眠そうな表情で空港に現れた松坂は、田沢の入団発表を伝え聞くと自分のことのように喜んだ。
「これから想像しないことがたくさん出てくると思う。少しでもサポートしてあげられたら」
日本と異なる野球、そして生活環境。百戦錬磨の松坂でさえメジャー1年目は対応に悩まされた。プロ経験のない田沢が、日米のギャップに苦しむ姿は予想できる。そこで自身のこの2年間を踏まえた「成功への3カ条」を後輩右腕に贈った。
まず挙げたのが自身のペース確立だ。1年目は周囲の過度の期待が重圧となり、精神的消耗も激しい。「全体練習でも動きが分からないし、ストレスがたまることも多い。早く自分のペースをつくることが大事」とした。さらに、実績のない選手がメジャー契約を交わしたことで、激しい批判や、中には嫌悪感を表に出す選手も出てくることが予想されるが「黙らせるには自分の力を出すしかない」と話した。
最後に力説したのが「友達をつくること」だ。片言でも悩みを相談できる存在が不可欠とし「ラテン系の友達とかがいい。明るいし損得考えず付き合える」。松坂自身、ラミレスやオルティスといったクラブハウスでも底抜けに陽気な仲間が心の支えとなっている。英語圏出身でなければ、間違いも気にせず積極的に英語でコミュニケーションが取れるというのだ。
11月末に都内で会食した際、田沢は緊張してほとんど話さなかったという。「できるだけ長く野球をやってほしい」と話した松坂は今回、田沢の帰国前に時間が許せばボストンで食事に誘うつもりで「僕と話すことでストレスが減ればいい」。頼もしい兄貴分が、田沢を一流投手へとアシストする。
[ 2008年12月6日6時2分 ]
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