提橋和男の新管理人のつぶやき

(2008/11/19)


提橋和男の新☆管理人のつぶやき 1123


日本シリーズ異聞(1)

生え抜き若手が主力…西武日本一なら球界変革の時
渡辺監督自ら2軍で育て抜擢

球界変革の時
地元密着で成功

多国籍軍の巨大戦力VS生え抜きの若手戦力の激突でもある巨人VS西武の日本シリーズ。最終決戦の舞台・東京ドームで西武が4年ぶりの日本一になれば、日本球界も「チェンジ」が期待できる。
ある巨人のOBがしみじみと語る。「本当に今の西武は魅了がある。若さと活気にあふれ、顔もよい選手ばかり。長嶋さんに伊東キャンプで鍛えられた選手が、藤田さんの下で花開いた、あのころの巨人をおもい起こされるね」。
投手陣は涌井、岸の2本柱。打線も1番から4番まで片岡、栗山、中島、中村と個性あふれる打者が続く。確かに巨人OBが絶賛するのも分かる。伝説の伊東秋季キャンプで鍛え抜かれ、主力選手に育った篠塚、中畑、松本、江川、西本,角、etc・・・あの時代の巨人とオーバーラップするのだ。
それに引き換え、今の巨人はーと元V9ナインの巨人OBは嘆く。「われわれ生え抜きが勝ち取ったV9と違って、他球団の主力選手を大金で取ってきて優勝しても、心から喜ぶことはできない。それどころか、恥ずかしいよ」
まさに多国籍軍が現状だ。クリーンアップには元日本ハム・小笠原、元ヤクルト・ラミネス、元ロッテ・李。投手陣もエースが元ヤクルト・グライシンガー、抑えは元横浜・クルーン。故障の阿部が守れず、捕手も元横浜・鶴岡だ。野手では鈴木、亀井、坂本、投手陣では山口、越智、東野という生え抜きの若手が出てきているが、まだまだ脇役で主役になれない。

渡辺監督「自ら2軍で育て抜擢」メジャー方式
「パ・リーグの球団はすべての面で巨人を反面教師として、地元密着型として成功している」と断言したのは、監督時代のソフトバンク・王最高顧問だ。視聴率低下でテレビ中継が激減、全国区人気維持は無理な時代になっているのに、過去の栄光を負っている。
生え抜きスター選手を育成しないと、ファンが離れていくのに、FA選手、外国人選手など他球団の主力選手を乱獲する。そういう旧態依然とした姿を反面教師として、パ・リーグ球団は地元密着で、生え抜きスター選手育成に取り組んできたというのだ。
その成功例のひとつが球団名に「埼玉」をつけた今季の西武だ。「チェンジ」を標榜して、米国大統領選に勝ったオバマ氏のように、西武が日本シリーズを制すれば、日本球界も変革が可能になるだろう。
メジャーリーグでは当然とされている監督養成システムという面でも、西武はパイオニア的存在になる。

多国籍軍の巨人勝っても進歩なし
「ナベQの成功は、台湾球界で苦労したことと、その後に西武の2軍監督を務めたことだ。自ら2軍で育てた片岡、栗山、中村を引き上げ、主力として抜擢、成功している。メジャー方式そのものだ。西武のスターのままで監督になっていたら、成功しなかったはずだ」−西武OBが口を揃える。2軍監督として若手育成、その選手を引き連れ、1軍監督になる。
渡辺監督の成功は、メジャー方式そのものだ。日本一になれば、そのインパクトはさらに強まる。
多国籍軍の巨大戦力の巨人が勝っても、「勝って当たり前の巨大戦力。ぶっちぎりでリーグ優勝、日本一にならないほうがおかしい」という開幕前の予想通りで、日本球界に何の進歩もない。
(編集委員・江尻良文)    =夕刊フジ・2008,11,8=
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