提橋和男の新管理人のつぶやき

(2008/04/16)


提橋和男の新☆管理人のつぶやき 1070

挑戦、男たちの詩(81)

ウチパクの夢。中央でもトップに立つ
   JRA騎手免許試験合格、

内田博幸

また1人、地方競馬のスーパージョッキーが中央競馬入りを果たした。南関東、大井所属の内田博幸騎手(37)が14日、JRA騎手試験に合格した。地方競馬出身者では昨年の安藤光彰騎手に続いて7人目となるが、大井からは初めて。地方で通算3145勝を積み上げた名手の騎乗が、これからは毎週中央で見られることになる。

妻からの電話。吉報は空港で

  勝負の世界に生きる男を、つかの間の喜びが包んだ。合格発表の午前10時、内田博幸は園田競馬で騎乗するため飛行機で移動中。兵庫・伊丹空港に到着後、すぐに妻・文子さんから連絡が入った。「妻からは“良かったね。頑張ったかいがあったね”と。肩の荷が下りましたね」

 “ウチパク”の愛称はファンの間にも定着している。一昨年、年間524勝という前人未到の大記録を達成。そしてその名を全国にとどろかせたのが昨年5月のNHKマイルC。ブービー人気のピンクカメオに騎乗し、大胆な手綱さばきで優勝に導いた。地方で確固たる地位を築いた後、よりレベルの高い中央を目指すのは自然な流れだった。

3000勝で移籍挑戦決意

  移籍を決意したのは昨年9月5日。「春くらいから行きたいという気持ちが強くなり、地方通算3000勝を挙げた瞬間に決めました。合格できたのは南関東の関係者にバックアップしてもらったおかげ」。夢はダービーを勝つこと。そして中央でもトップに立つこと。「どこまでできるか夢を追い続けたい」

 これまでの実績からも周囲の期待は大きい。「結果を出さないと騎乗依頼が来なくなる。そういった怖さはありますが、打ち勝っていく自信はあります」ときっぱり言い切った。今後は美浦トレセンの嶋田潤厩舎に所属して騎乗する。

 中央競馬のウチパクとして3月1日にデビュー、移籍後初のG1高松宮記念(3月30日、中京)では有力馬サンアディユへの騎乗が予定されている。新たな剛腕の加入で、これまで以上に騎手リーディング争いは、し烈を極めそうだ。

武豊 ウチパクは「ウチの新人です」

 通算2000勝以上の名手による「第16回ゴールデンジョッキーカップ」が14日、園田7、8、10Rで行われ、内田博も参戦。一緒に参加した武豊から「ウチの新人です」と肩を叩かれるひと幕も。その後は“武豊&内田博”の豪華2ショット撮影に応じていた。
[ 2008年02月15日付 紙面記事 ]

大井でデビュー

  ◆内田 博幸(うちだ・ひろゆき)1970年(昭45)7月26日、福岡県生まれの37歳。89年4月6日、大井競馬でデビュー、5月7日に初勝利。04年に初の南関東リーディングジョッキーに。06年には地方、中央合計524勝で年間最多勝記録を更新(佐々木竹見騎手が66年に地方だけで505勝)。07年9月、史上16人目の公営通算3000勝に到達。07年まで4年連続で全国勝ち鞍1位およびNARグランプリ最優秀騎手賞。家族は文子(あやこ)夫人。血液型B。

 ▼騎手免許試験 通常は1、2次と2回の試験を突破しなければならないが、地方競馬の騎手免許取得者で過去5年間にJRAで年間20勝以上を2回マークしている騎手は1次が免除される。2次は競馬関係の法規に関する筆記試験、競走騎乗全般に関する口頭試験、身体検査、人物考査など。
[ 2008年02月15日付 スポーツニッポン 紙面記事 ]

デビュー10年から一気 内田博幸(東京・大井)
2007年12月04日

 「ウチパク」は意外にも遅咲きの騎手だ。

内田博幸
  ことし9月、地方競馬通算3000勝を達成した。2000勝から3000勝までの1000勝を、わずか2年3カ月でクリアした。佐々木竹見・元騎手が持っていた2年9カ月の最短記録を6カ月も上回るハイペースだった。

 ところが初勝利から1000勝までは13年2カ月もかかっている。「騎手としての手応えをつかむのに10年かかりました」。初めて年間100勝を超えたのはデビュー12年目だった。

 19年目の今では、地方競馬を代表する騎手になった。昨年、地方と中央合わせて年間524勝。40年ぶりに「日本記録」を塗り替えた。

 その勢いはことしも衰えていない。5月にはピンクカメオの手綱を取ってNHKマイルカップを制した。中央競馬のGIレースを勝った3人目の地方騎手になった。

 3000勝を達成した日、中央競馬の免許試験に挑戦することを明かした。来年2月の2次試験に合格すれば、3月からは活躍の場を中央競馬に移す。

内田博幸

    *
うちだ・ひろゆき
福岡県出身。
小さい頃は器械体操をやっていて、五輪を夢見たこともある。
89年4月初騎乗、同年5月に初勝利。
04年から3年連続で地方競馬最優秀騎手賞を受賞。
「ウチパク」の愛称で知られる。
37歳。

 




     ◆−◇−◆−◇−◆−◇−◆−◇−◆−◇−◆−◇−◆−◇−◆−◇−◆−◇−◆

“JRA騎乗なし”高知の鷹野父子合格

 高知No・1ジョッキーの鷹野宏史が、地方競馬出身としては初めて“JRA騎乗なし”で合格を果たした。「ホッとした気持ちと、やっと扉が開いたのでやってやるぞ!!という気持ちでいっぱい。赤木高太郎さん(兵庫から04年合格)が1次、2次とクリアしたことで少しでも可能性があるならと思いました」と感無量の面持ちで語った。

 高知では現役1位の2190勝を誇る名手だが、ここまでの道のりは平たんではなかった。1次試験は4度目にして合格。昨年の12月31日、高知競馬のパドックで転倒した際にくるぶしを骨折して、08年はいまだ騎乗機会なし。5日の2次試験は満身創いで、障害を含む騎乗試験などに挑んだ。

 JRAには現姓の片山ではなく、高知でも親しまれた「鷹野」で騎乗できるように申請予定。内田博同様、美浦所属(所属厩舎などは未定)となる。24日に地元の高知競馬で「JRA移籍セレモニーを行う予定」(同競馬広報)。二男の文裕(ゆきひろ)君も今年、JRA競馬学校に合格。「3年後には親子対決が実現できるように頑張りたい」と鷹野は大いなる夢を描いている。

鷹野宏史


◆鷹野 宏史(たかの・ひろふみ)1964年(昭39)10月4日、高知県生まれの43歳。1メートル60、50キロ。血液型B。得意戦法は先行。82年4月デビュー。05年7月に地方競馬史上60人目(当時)の2000勝達成。通算2190勝(14日現在)は、打越初男(現調教師)の2242勝に次いで高知競馬史上2位。趣味はツーリング、読書。
[ 2008年02月15日付 紙面記事 ]