提橋和男の新管理人のつぶやき
(2007/04/02)

提橋和男の新☆管理人のつぶやき 990

挑戦、男たちの詩(73)

松坂、熱投魔球7K。OP戦初勝利
      =3月22日・夕刊フジ=

[ブラデントン=米沢秀明]レッドソックスの松坂大輔投手が21日、パイレーツ戦に先発登板し、降板した6回途中まで1失点ながら、相手打線を1安打、毎回の7奪三振に封じる快投でオープン戦初勝利を挙げた。7−3で迎えた9回は岡島秀樹投手が三者凡退で締めくくる日本人リレーだった。パイレーツ打線からは、またしてもジャイロボール目撃情報が飛び出すなど、松坂フィーバーは開幕に向けて加熱を続けている。

異例の全米中継・「見たこともないボール」目撃情報続出
パイレーツベンチからは、魔球・ジャイロボールの目撃情報が続出した。ロッカールームで松坂との対戦ビデオを食い入るように見ていたのが2番ケリー。
「15回も見直したよ。1打席目の2球目が見たこともない球だった。チェンジアップのようなスプリッターのようなボールだったが、ボールはカーブのような回転で、しかも反対に曲がってきた」と目を丸くした。

1番ダフィーも「彼のカットボールはこれまで見たことのないようなボールだった。普通は回転が確認できるのだが、全くわからず手元で鋭く落ちた。そのボールのことを言ってるんだろう」と興味深そう。

4番ラローシュはスライダーに近いらしいと教えられ、「ああその球なら見たよ。リリースが他の球と区別がつかず、打つのは難しいね」と魔球の感想を語っていた。

5回3分の2を投げ1安打1失点の好投を披露した松坂。降板後、プルペンに向かう際には敵地にもかかわらず大きな拍手が送られた(カメラ・秋山直毅)

米スポーツTVネットワーク、ESPNが全米中継するオープン戦としては破格の注目度。往年の名投手ハーシュハイザー氏がゲストで、話題の中心となったのは魔球・ジャイロボール論争。
「チェンジアップじゃないのか」「いや違う」などと熱く盛り上がっていた。
再びヒートアップしたジャイロボール騒動を尻目に、松坂は上々の投球を見せた。1回2死三塁から。ラローシュ(昨季・285、32本塁打)の適時打で先制点を献上したが、本来の球威と変化球のキレが戻って、4回にはラローシュを最速96マイル(153キロ)の内角高めの剛速球で空振り三振でリベンジ。続く主砲5番ベイにも力勝負の直球で連続三振に切って取った。

6回途中で予定球数95球に近づいたため降板したが結局、2回以降は四球の走者を許したのみ。降板の際には大きな拍手が沸き起こり、松坂は軽く会釈した後、笑顔で手を振って声援に応えた。

最速153キロ「肩ができてきた」。パイレーツ主軸「ビデオ15回見た」
先日、試合前のブルペンで制球を乱していた松坂は、「今日は悪いなりの投球ができた。1日、1試合ごとに勉強することばかり。球威のことは、こちらに来てからは気にしていないが、まあ肩ができたということでしょう。イニングの途中でマウンドを降りてスタンディング・オベーションを受けるということはあり得ないので、うれしいけどどう応えていいのかわからなかった」と照れくさそう。

フランコーナ監督は、「本人は1失点して不満かもしれないが、われわれには十分だ」と松坂を祝福した。
一方試合中に気になる場面も。松坂が汗を右手につけたり、指をなめることで、ボールの滑りを止めるしぐさが、反則投球としてバイレーツベンチから指摘された。3回に球審からボールの交換を要求され、その審判からも注意を受けた。松坂は、「わかっていたけど、ついやってしまいました」と反省していた。

岡島、気合いのゼロ封。桑田も観戦

岡島は9回にマウンドに上がり、空振り三振と三塁ゴロ2つという安定した内容。3試合連続無失点と好調を維持している。試合後は、松坂、マイナー契約でパイレーツのキャンプに参加している桑田真澄投手と3人で食事にでかけた。
岡島は、「松坂君がいい投球をしていたので気合いを入れていった。今日は納得できる内容」と振り返った。あす22日に大リーグ残留をかけて大事なマウンドを控えた桑田も、最後まで試合を観戦。
「大輔は彼らしい投球だった。ちょっと球数が多かったが三振も多い。2人ともいいピッチングをしてくれてうれしい。ただ、ボールが滑ることに苦労しているようだったので、3人で研究会をしてみる」
2人の好投に励まされたように、桑田は声を弾ませていた。

岡島の力投 松坂ら桑田にあいさつ

伝説の名投手・ハーシュハイザー氏断言
      「メジャー最高の投手の一人になる」

メジャー相手に初の勝利投手となった松坂

59イニング連続無失点ノメジャー記録を持つ往年の名投手ハーシュハイザー氏はESPNの生中継の中で「松坂はメジャーで最高の投手の一人になる可能性がある」と指摘した。「松坂劇場」のフィナーレは圧巻だった。最後の打者となったケリーを93マイル(約150キロ)の速球で空振りの三振に仕留めると、フランコーナ監督がベンチを飛び出した。そして敵地のマッケクニー・フィールドを埋めた6021人も一斉に立ち上がり、背番号18を万雷の拍手で包んだ。
敵地のスタンドからのスタンディングオーベション。これにはさすがの松坂も思わず照れ笑いを浮かべ、帽子を取って声援に応えた。1億ドルメーキーの価値をメジャーファンが認めた瞬間だった。
「悪いなりに投げられたと思う」と試合後の松阪はコメント。これまでの4度の登板は「打たれながら抑えていく」をテーマにしていたため周囲から理解されにくく「松坂流の言い訳ではないのか?」という懐疑的な声もあった。独自調整の中でもどこかで一度は圧倒的な結果を残しておかなければ、バッシング報道が噴出してもおかしくない気配は漂ってた。

やりたいことがまだあるので、うまく逃げ切ろうとは思わない。でも、これからは実戦を意識してケームを作っていく」と松坂。
7奪三振のハイライトは4回。3番・ポーリノをこの日最速となる96マイル(約154キロ)の直球で三ゴロに打ち取り、続く4番ラローシュ(昨季32本塁打)に対してもカウント1−3から96マイルの直球勝負を挑んだ。(結果はファール)。フルカウントからは、ストレート勝負を選択。内角いっぱいにこの日3球目の96マイルを投げ込み、空振り三振を奪った。次のベイ(同35本塁打)には3球勝負。最後は93マイルのつり球を振らせた。

この試合を全米に生中継していたESPNでは「ブルドック」の愛称で知られる元204勝投手オーレル・ハーシュハイザー氏(同局解説者)が「かれは知性と才能にあふれている。今後、メジャーで最高の投手の一人になる可能性を秘めている」と松坂を大絶賛。
いよいよ本番モードに切り替えてきた怪物に全米中の視線が集まっている。

=3/23 東京スポーツ=

相手チームや首脳陣の評価はうなぎ上りだが、
      好投・松阪をヤンキースが徹底マーク

松坂との初対戦に、相手チームから聞こえてくるのは絶賛の乞えばかりだった。
初回に右前適時打を放ったラローシュは、「すべてにおいてコントロールがいいし、速球がものすごい。今日は、うまく打つことができたけどね」とルーキー右腕をベタボメ。
 六回に松坂に11球を投げさせた2番打者のケリーは、「当然、初めて見たけどとてもいい投手だね。直球は速いし、常に制球がいい。僕があれだけ粘ったのに打ち取られるんだから、彼は非常にタフな投手だ」と脱帽だった。

松坂の女房役のバリテックは「結果は見てのとおりだよ。改良するところはないよ」と手放しの褒めよう。2人のコミュニケーションについては「問題だな。何しろオレは日本語の単語を10個知ってる程度のボキャブラリーだからな」とジョーク交じりで話した。

レッドソックスの首脳陣も松坂に及第点を与えた。
「すべての球をうまく使っていた。1失点でも彼はハッピーじゃないかもしれないが、我々にはOKだ。(球数は)92球で十分でしょ」と、ニンマリしたのはフランコーナ監督。ファレル投手コーチは「トニングを積んで安定感が出てきた。(右打者に投じたチェンジアップについては)打者の反応を見ると有効だというのがわかる」と絶対の信頼を寄せた。
投げるたびに評価を上げる松坂に対し、他球団は警戒の色を強めた。
「中でも同地区のヤンキースは、松坂対策により力を入れるらしい」とこの日の松坂の投球をチェックしたある球団のスカウトがこういった。
「ヤンキースのロング打撃コーチは松井に松坂対策をあれこれ聞くそうだし、腕っこきのスカウト陣がみこまでオープン戦の間にとにかく膨大な情報を収集。開幕までに松坂を何とか丸裸にしようと目の色を変えている。スカウトたちは連日、松坂の映像入りDVDを穴があくくらい研究しているし、すでに変化球を投げるときのクセをいくつか見つけたという話もある」

大リーグは日本のプロ野球以上に相手を徹底的に研究する。松坂対策に力を入れているのはヤンキースに限らないし、松坂が結果を出せば出すほどその包囲網は強力なものになる。次回登板は26日のレッズ戦(サラソダ)。松坂が今後、他球団のマークをかわす投球ができるかどうかがカギになる。

=3/23 日刊ゲンダイ=

→さらに松坂情報(後日)