提橋和男の新管理人のつぶやき
(2007/02/13)

提橋和男の新☆管理人のつぶやき 973

格差、蔑視社会日本

2月6日付日刊ゲンダイに、日本がこれから進む格差社会を指針する記事が載っている。新聞や単行本などで、すでに格差社会について知られてはいるが、日本の支配層の「人とを人とも思わぬ具体的な発言」で、これほどまでにあからさまに報道されたのは、初めてではなかろうか。大変な社会が訪れようとしていることが、一層明白になった。

この政権が蔑視しているのは女性だけではない。
=二極化・格差社会の真相=
斉藤 貴男
柳沢伯夫厚労大臣発言で、国会がてんやわんやの大騒ぎ。「女性は子供を産む機械」とまで吐いてしまっては辞任も当然だが、野党は彼の首を取るだけで満足してはいけない。近年の偉いさんは、己と身内以外はの人間を蔑(さげす)むこととリーダーシップを完全に混同している、一族の七光りだけで権力を握った世襲政権は一気に叩き潰してしまう方がいい。

例を挙げてみよう。安倍ブレーンの誉れも高い京都大学の中西輝政教授(国際政治学)が、やはり少子化問題に触れてこう述べていた。
「例えば70年代のイギリスを見れば分かるとおり、ぎりぎりまで来て『コンドームが買えない』貧困層が増えれば自然に少子化は回復に転じる」(『Will』2006年4月号)
この人は他人の人生を毛虫か何かと一緒くたにしている。

柳沢発言には「女性が機械なら、子どもたちは工業製品か」という反発があったが、こう言っている人もいる。
「大学の役割は民間会社と同じだ。原材料を仕入れ、加工して製品に仕上げ、卒業証書という保証書をつけて企業にへ送り出す」
東京都立大学改め都大学東京の高橋宏理事長(元日本郵船副社長)の言葉だ。05年5月24日、主な私大の経営者らが集まる「21世紀大学経営協会」の総会での、堂々たる挨拶だ。

最近では人材派遣会社ザ・アールの奥谷禮子社長が要注目。厚労省の労働政策審議会や内閣府の規制改革会議で公職のある彼女は、『週間東洋経済』(1月13日号)で、タダ働きと過労死地獄を招くとされるホワイトカラー・エグゼンプション(WE)の法制化について、こう言い放った。
「経営者は過労死するまで働けなんて言いませんからね。これは自己管理だと思います」
まだまだ。日本経団連の奥田碩前会長(トヨタ自動車会長)が格差問題に言及した際には北朝鮮と比較したのか、「差をつけられたほうが凍死したり餓死してはならない」(昨年1月10日の定例記者会見で)。
その経団連はまた、企業や官庁の職場でも日の丸を掲げ従業員に君が代を斉唱させようとの大号令をかけ始めた。報道が手控えられているのが不思議だが、御手荒富士夫新会長(キャノン会長)が元日付で公表した将来構想「希望の国、日本」に、はっきりと盛り込まれていた。

彼らにとってエリート以外の者など人間ではい。単なる労働力、物言わぬ奴隷でしかないのである。
構造改革の名の下に、社会を己の私利私欲に都合よくつくり直しているだけの手合いがいる。柳沢発言を契機に問われるべきは、チンピラ爺さんの歪んだ女性観だけではない。連中の狂った選民意識なのだ。

この記事を読んで、この国は、かつての白人植民地主義と同じ思想になってしまったと強く感じた。
中世、大航海時代、スペイン、ポルトガル、イギリス、オランダ、等々、当時の白人国家は、世界は白人のものと考え南北アメリカ大陸、アジア、アフリカ、オーストラリアなどを競って自国領土に編入し、現地の人たちを奴隷化し搾取した。奴隷または奴隷同様な扱いを受けても生き残っ民族はまだ幸いかもしれない。インカ帝国をはじめ、民族そのものが抹殺されてしまった例も多い。キリスト教に曰く。神は人間を作り賜もうた。家畜や他の生き物、植物は人間に奉仕するため作られた。そして、キリスト教で言う人間とは「白人」のことであり、有色人種は白人に奉仕する家畜と同じという考えであった。そういう思想があったから、宗教の名の下に、何ら罪の意識すらなく、先住民族を平気で抹殺し、また支配し家畜同様に扱い、莫大な経済的利益を搾取した。その期間500年に及ぶ。白人国家の支配を逃れえた国は地球上に僅かしかない。その僅かな国のひとつが日本である。日本が侵略から免れた理由はあるのであるが、それは後日に譲る。


大航海時代

黄金の17世紀を築いた下となったのが、
オランダの東インド会社

国会議事堂内の反乱軍(毎日新聞社)

ロンドンのリーデンホール街にあった
東インド会社本社「インド館」1817年

二極化・格差社会とは、要は日本国内に支配者層と支配者層に奉仕する「奴隷層」が出来るということである。記事の中の人を人とも思わぬ「発言」をみればその方向がはっきりしている。つまり庶民は凍死や餓死しない程度の生活をさせておけば良い、ということはホームレスでも滅多に餓死・凍死したというニュースは聞かないわけですから、国民の生活水準の許容範囲はそこまではOKということになる。国民を過労死しない程度に酷使し(過労死したって本当はかまわないのだが)富は支配者層が頂く。
学校を出ても生業につけない「フリーター」が200万人を超えている。「ニート」といわれる若者たちを含めるとどれだけの人たちがちゃんとした職につけないでいるのだろうか? しかも、企業はフリーターを低廉な使い捨て労働力として利用している。
すでに格差社会の走りとして、「フリーター」は必要労働力として利用されている。

2.26事件 竹橋占拠(毎日新聞社)

企業は社会に役立つからその存在を許される。企業の社会的責任は雇用責任、社会に役立つ商品、サービスの提供、国家への納税…であると思う。ところが日本の企業は(政府とつるんで)今やイギリスやオランダが植民地支配に悪用した「東インド会社」になりつつある。搾取、搾取、搾取!…。日本人が日本人を奴隷化して搾取するという同じ民族同士の植民地となろうとしている。

「美しい国」「愛国心」がスローガンの安倍政権だが、格差社会への支配者層への恨み心は芽生えても「愛国心」など沸き上がるわけがない。こんな政治をやっていたら戦前のような2.26事件が起こらないとも限らない。こんな日本に誰がした!