|
提橋和男の新☆管理人のつぶやき 1043
活躍する女性像(65)
歌手・BoA 留学、いつか米デビュー
2007.12.9 08:05
自分を見失っていた。
「仕事が楽しくなくなっちゃったんですよねえ。もっと大げさにいえば、人間としての存在感をなくしてしまったというのでしょうか」
芸能界の第一線で活躍する彼女の口から意外な言葉が漏れた。平成13年、隣の韓国からやってきた少女は表情にまだあどけなさが残る14歳だった。翌年には「LISTEN TO MY HEART」「VALENTI」を大ヒットに導き、出すアルバムは立て続けに100万枚を突破した。デビューから7年、21歳を迎えた。少女から大人の女性に成長した彼女に何があったのか。
「ベストアルバムを出した(17年2月)あたりから目標をなくしたというか…たぶんずっと走り続けてきたからだと思う。自己満足しすぎていたのではないかと今は反省している。でも正直、歌を歌うために生まれてきた私が歌をやめたらどうなっちゃうんだろうと思ったらすぐに立ち直った。まあ、休みがなかったことが一番大きいことですかね」
事務所のスタッフにちらっと目線を送り、笑う。休みのほとんどないハードスケジュールを7年間続けた。日韓をはじめめまぐるしく海外を行き来する日々。パスポートは4冊以上にも及んだ。多忙すぎたのかもしれない。疲弊していく自分を感じた。そんな中でも夢は失っていなかった。15歳のときに描いた10年後…米国への留学だ。
「25歳、あと4年後。たぶん間違いなく留学やってると思いますよ。英語の勉強をしたいし、バレエなどの踊りのレッスンもちゃんと受けたい。今の私に必要なことだと思うから。留学していてもレコーディングはできますからね」
向学心がある。10代のころは経済学の勉強をしたいとも言っていた。
「あぁ、今思うと昔の方がまともだった、もっとしっかりしていたかも」
いや、今でも十分にしっかりしていると思うのだが。自分の意見を持って仕事へ向かう姿勢は12日発売の新曲「LOSE YOUR MIND」に顕著に表れている。ロックバンド、DOPING PANDAの古川裕とのコラボレーション。高度なメロディーラインで、得意とするダンスもより激しさを増す。
「歌詞もワイルド。見た目で好きになって本当は私のこと何も知らないでしょ、っていう内容。芸能人の生活をずっとやってるから、見た目で思われること多いし、性格も勝手に決めつけられたり…よくわかる。今までは“はい、曲ができました。歌いましょ”で決まったレールに乗ってきたけど、今回から曲決めに始まり、振り付けを誰にするとか自分の意見をいっぱい入れました」
韓国歌手の日本デビューは続くが、彼女ほどの大成功をおさめた歌手をほかに知らない。それは日本という地にしっかりと足を留め、日本語を完全にマスターしたことが答えだろう。成功の理由を聞いてみた。
「長くやり続けることでしょうか」
継続は力なり。音楽業界でヒットを飛ばしポジションを維持し続けることは容易ではない。留学の先には米国デビューの夢も持つ。
「チャレンジしたいのは確か。失敗してもまだ若いからそれが武器になると思います」。20代もまた走り続けることになりそうだ。(松本明子)
■持ってる帽子は100個以上
ショッピングが大好きだ。いま、はまっているのは帽子で、お気に入りという黒のファー(毛皮)付きキャップを持参してくれた。帽子好きの理由は?
「実はプライベートでは化粧や髪のスタイリングをあんまりしないんです。20歳過ぎてからは少しはやるようにしてますけど、外出するときはほとんどスッピン。だから帽子が好き。ほら、髪や顔を隠せるでしょ」
ケラケラと笑いながら普段の生活を正直に告白。大きなニット帽なども好きで、全部で100個以上は持っているという。
「サイズが多い日本のものがちょうど合うんです。“帽子を買いに行く日”というのもあります。先日は渋谷でCDを10枚以上買ってきました。だいたい、まとめ買い」
来日してから納豆、梅干し、うに…食べられなかったものを克服した。今は鍋に夢中になっている。千葉・九十九里や横浜などへも自ら運転して出かけるという。日韓の壁をまったく感じない世代。日本という地を心から満喫している。
◇
【プロフィル】ボア
1986年11月5日、韓国生まれ。2000年、韓国でデビュー。2001年5月、シングル「ID:Peace B」で日本デビュー。ディスコチューン「QUINCY」からバラード「メリクリ」までヒット曲多数。2年前には「DO THE MOTION」で自身初のオリコンシングルチャート1位を獲得した。westlife、m−floらコラボ曲も多い。「BoA THE LIVE“X’mas”」が10、11日に東京国際フォーラムAで開催。6年連続でNHK「紅白歌合戦」への出場も決定した。
|