提橋和男の新管理人のつぶやき
(2006/12/05)

提橋和男の新☆管理人のつぶやき 950

ディープ快勝、武豊「彼らしい走りを見せたかった」

2006年11月26日(日) 19時1分 スポーツナビ

優勝のディープインパクト
 ディープインパクト快勝だ!
 JRA(日本中央競馬会)の国際GIレース「第26回ジャパンカップ」(2400メートル・芝)が26日、東京競馬場で開催され、単勝1.3倍のダントツ1番人気に支持された武豊騎乗のディープインパクト(牡4=池江泰郎)が、最後の直線で“空を飛ぶ”走りを披露し快勝。GI6勝目を飾るとともに、仏GI凱旋門賞失格のうっぷんを自らの脚で晴らしてみせた。武豊は1999年スペシャルウィーク以来のジャパンカップ2勝目、管理する池江泰郎調教師は初勝利となった。
 2馬身差の2着には3歳馬のドリームパスポート(牡3=松田博資)、今年の欧州年度代表馬で3番人気の英国馬ウィジャボード(牝5=E.ダンロップ)は3着に入線。昨年の有馬記念馬で2番人気ハーツクライ(牡5=橋口弘次)は最後の直線で失速し、10着に敗れた。

 地鳴りのような歓声が東京競馬場を包んだ。ゴールまで残り700メートルを過ぎた辺り、ちょうど4コーナーに差し掛かったところ。それまで最後方を進んでいたディープインパクトがペースを上げ、馬群の外から徐々に進出していった時だった。
「仕掛けるとすぐに反応してくれましたね。大外を回そうと決めていたし、こちらの思い通りに進んでくれました。最後は本当にディープインパクトらしい走り。“飛ぶ走り”をしてくれました。本当にうれしいですね」
 大仕事を終えた武豊の表情が笑顔ではじけた。500メートルを越す府中の最後の直線は、ディープインパクトただ1頭のための舞台と化し、ディープインパクト&武豊は「どうだ! オレたちの走りを見てくれ!」と言わんばかりの最高の走りを12万の観衆の前で披露してみせた。そして、この文句を言わせない完ぺきな勝利は、凱旋門賞敗戦後から続いたゴタゴタに終止符を打つ勝利でもあった。

 10月1日にフランスで行われた世界最高峰のGIレース・凱旋門賞で3着に敗戦。その10日後に突如として今年限りでの引退が発表され、またその9日後に今度は体内からフランスでは禁止薬物とされるイプラトロピウムが検出されたことが判明。そして11月9日に凱旋門賞失格処分と、ここ2カ月の間で、ディープインパクトにとってマイナスの出来事が立て続けに起きていた。ディープインパクト自身に罪はないものの、かぶってしまった汚名を返上するには誰もが納得する形の勝利でもって、ケリをつけるしかない。武豊が語った。
「ファンの方も悲しんだと思いますし、それ以上にスタッフもつらい思いをしてきた。このレースにかける思いは普通ではなかったですね。もう1度、彼らしい走りをさせたいと思っていましたし、ジョッキーとしてそれができるように乗ることだけを考えていました」
 そして、ディープインパクトが出した完ぺきな答え。ゴール板を先頭で駆け抜けた時、武豊は右拳をつくって2度、3度と噛みしめるようなガッツポーズを出した。このゴールの瞬間、涙が溢れ出そうになったと震える声で語ったのは、池江調教師だ。
「胸がジーンとして、体が熱くなった。こんなふうに思ったのは初めてですし、体の中は涙でいっぱいです。ディープには『ありがとう』と、ただそれだけです」

 凱旋門賞後の2カ月間で起きたさまざまな出来事を乗り越え、再び最強の力を誇示してみせたディープインパクト。いよいよ、12月24日に中山競馬場で行われる有馬記念でのラストランのみとなった。
「最後のレース、すべてをかけて乗りたいですね」(武豊)
 ディープインパクト英雄譚(えいゆうたん)は残り1カ月で幕を閉じる。最終章となるグランプリ有馬記念では再び空を駆け抜け、有終の美を飾るのみだ。

手綱をとった武豊は12万を超すファンに向かって歓喜のガッツポーズ
ジャパンC、ディープインパクト完勝

[ 11月26日 19時1分 更新 ]