提橋和男の新管理人のつぶやき
(2006/10/12)

提橋和男の新☆管理人のつぶやき 929-2

ディープ、凱旋門賞再挑戦だ!池江師が来季現役続行を示唆

惜しくも3着に敗れたディープインパクトだが、その実力は誰もが認めるところ。海外再挑戦を望む声は多い(代表撮影)
1度は先頭に立ったディープインパクト(左)だったが、3歳馬レールリンク(右)の末脚に屈し、夢を断たれた

 【パリ2日=鈴木康之】ディープ、来年も挑戦か−。「あきらめずに、次に挑戦したい気持ちです」。池江泰郎調教師のひと言が、ディープに来季現役続行、“世界再挑戦”の可能性をもたらした。種牡馬争奪戦を含めて、今後の動向には海外メディアも大きな関心を寄せており、凱旋門賞再挑戦を期待する声も多い。来年もまた、ロンシャンを走るディープが見たい!

 凱旋門賞史上、日本馬として初めて1番人気に推された日本のスーパーホース。ディープはファンの期待に応えられなかったが、直線で先頭に立ち、かわされても一度は差し返した。3着とはいえ、“3強”を形成したライバルのハリケーンランとシロッコは、ほとんど同じ位置からの競馬で4着と8着。1着レールリンクより3.5キロ重い59.5キロを背負いながら、古馬(牡馬)最先着を果たした事実が、世界に少なからず“衝撃”を与えた。

 この激走を受け、「来年はどうするのか−」。そんな海外メディアの声が高まっている。英の競馬専門メディア『レーシングポスト』は「これで終わりではない。またこういった大きなレースに挑戦したい」との池江郎師の発言をホームページ上に掲載。“try again next year”と好意的に再挑戦の可能性を報じた。

 ロンシャンで観戦していた、93年の凱旋門賞をアーバンシー(牝4)で勝ったJ・D・レスボルド元調教師は、「この敗戦でディープの評価が下がることはない」と断言している。アーバンシーは凱旋門賞後にジャパンCに参戦。大きな話題になったが10着に敗れた。海外で好走することの難しさを肌で知るだけに、アウエーで善戦したディープの走りを讃える。

 「ディープはヨーロッパの競馬が初めて。能力で負けたわけではないし、このレベルの馬は欧州でもなかなかいない。実際、ハリケーンランとシロッコを破ったじゃないか。また来年も参戦したらいい」と影の主役にエールを送った。

 激闘から一夜明けた2日、ディープはシャンティーの調教場で、約40分の引き運動を消化した。朝カイバをしっかりと食べて、元気一杯だ。海外からも確実な評価を得られ、ましてやあと僅かの内容だっただけに、池江郎師の心も揺れている。

 「残念な思いで朝を迎えましたが、馬は幸い何事もなく元気にしています。(金子真人)オーナーとは、まだ次走については話していませんが、悔しい気持ちだけではいけないので、あきらめずに、次に挑戦したい気持ちです」と、来年の“世界挑戦”にもつながるコメントを発信した。

 今年の有馬記念(12月24日、中山、GI、芝2500メートル)を最後に引退し、種牡馬になるとの見方もあるが、さらに一歩近づいた“世界最高峰”の夢に再び挑戦してほしい。日本のファンだけでなく、海外のメディアまでもがその日を願う。誰もが、来年もロンシャンのターフを疾走するディープの姿を思い描いている。

★池江敏行助手「悔しさ次につなげる」

 ディープの“戦友”池江敏行調教助手が、長く短い60日間を振り返った。「自分なりに色々な経験をさせてもらいました。調教やレースへの準備などその過程とレース内容も含め、この経験を次に必ず生かしたいです。みなさんの期待に応えられずつらいですが、今回の悔しさは必ず次につなげます。ディープには『おつかれさん、よーがんばったね!』と声をかけてあげました」。市川明彦厩務員は「順調にレースを迎えられて、ディープの順応性の高さを感じました。当日は馬場入場時に日本語のアナウンスが聞こえてきて驚きました」と話していた。

★深夜で驚異の視聴率!2000万人がTVで応援

 NHK総合で生中継され凱旋門賞の視聴率は関東地区で平均16.4%(ビデオリサーチ調べ)を記録。ディープが3着に敗れた2日午前零時37分に瞬間最高視聴率となる22.6%をマークした。番組視聴占拠率は42.6%。テレビをつけていた家庭の半分弱が観戦していたことになり、関西地区はさらに関心が高く、平均19.7%、瞬間最高28.5%を記録し、番組占拠視聴率は43.1%だった。いずれも深夜の時間帯では驚異的な数字だ。凱旋門賞はNHK・BS1でも同時放送されており、ニッポン放送などラジオでも中継。日本全国で2000万人が“歴史的瞬間”を期待していたといっても大げさではないだろう。

★仏メディア「日本人に“侵略”された」

 フランスのメディアが、ロンシャンが日本人に“侵略”されたと伝えた。約6000人の日本人の来場に、国営テレビのフランス3は「今年の異国情緒は例年とは違い、英国ではなく日本からやってきた。ロンシャンは日本人ファンに侵略された」と強調した。また英国大手ブックメーカーの関係者は、競馬場内で一時は1.1倍になったディープへの大量投票に、「これほどクレージーな賭けは見たことがない。ブックメーカーなら3.5倍なのに」と驚きの声。今年の凱旋門賞の競馬場内での売り上げは史上最高。その約半分の金額がディープへ投じられていた。

サンスポCOM 2006年10月03日