提橋和男の新管理人のつぶやき
(2006/6/29)

提橋和男の新☆管理人のつぶやき 886

挑戦、男たちの詩(67 )

松坂100勝!ドラフト施行後最速!江川氏超えた『平成の怪物』


佐藤(右)からウイニングボールを
渡され笑顔の松坂

(交流戦、西武6−3横浜、4回戦、2勝2敗、16日、インボイス西武)また一つ、歴史の扉をこじ開けた。受け取った花束を高々と掲げた西武・松坂が『昭和の怪物』を超えた。

「この球場で100勝できてよかった。江川さんより速いというのはうれしいですね」。お立ち台で笑顔が弾けた。登板191試合目での通算100勝達成は、ドラフト制施行後最速。王手をかけて上がったマウンドで、江川(巨人)の193試合を抜いた。

大舞台になればなるほど燃えるのが『平成の怪物』だ。横浜高時代の同級生・小池から3三振を奪えば、四回には同世代の村田をMAX150キロで三振。最後の打者、高校の先輩・鈴木もカットボールで仕留めて、計12三振。わずか3安打で、ハーラー単独トップの9勝目を挙げた。

次のターゲットも決めている。未経験のシーズン20勝だ。昨オフ、メジャー移籍のためのポスティングシステム(入札制度)採用を要求することも考えた松坂だが、恩師の横浜高・小倉清一郎部長(62)の言葉で気持ちを変えた。「まだ早い。来年20勝を目指せ」。“エースの証明”を手に入れることを約束した。

さらに球界の未来も考えている。W杯人気で、サッカーのユニホーム型Tシャツが流行。それを見た松坂は、契約しているナイキ社と、野球のカジュアルブランドの開発を相談している。

そのためにも、ファンにインパクトを与える20勝。ここ20年、パ・リーグで20勝を挙げたのは03年のダイエー(現ソフトバンク)の斉藤和だけ。この時は6月21日に9勝に到達している。「最後までこのまま(のペース)でいければいい」と松坂。怪物が新たなステージに突入した。

(伊吹政高)

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■その時

スタンドでは両親が通算100勝を見届けた。「早かったですね。みなさんに助けていただいた1勝の積み重ねですし、ありがたいです」と母・由美子さん。父・諭さんによれば、松坂の長女はテレビに映るパパの姿が見分けられるそうで、これまで数々の節目のウイニングボールを贈られてきた由美子さんも「今度のボールは孫のおもちゃになっちゃうでしょうね」と笑った。

★愛妻の手料理で“スッキリ”勝つ
プロ8年目で100勝に到達できた秘密は「食」の変化にあった。松坂の食生活が劇的に変わったのは、右ひじ痛で6勝に終わった02年から。太りやすい体質を改善するため、脂分を控えたメニューに変えた。

「いつも妻(倫世さん)に食べたいものを伝えて球場に出掛けてます」。お気に入りはニンニクをきかせた野菜たっぷりの『スタミナスープ』。中身は鶏肉、ニンジン、キャベツ、玉ネギなど。「夜遅い時間でも食べやすくて、疲労回復にもなる」という。

肉類も油で揚げず、豚肉はフライパンで「焼きトン」に。最近ハマッている低脂肪の馬肉は、新鮮なものを探して各地から取り寄せている。朝食も欠かさず、早朝に出掛けるときは、倫世さんがつくるコンブ入りのおにぎりを持参。横浜高時代「スナック菓子を食べていました」(同級生の西武・後藤武)松坂が、いまは「食事に注意するようになって、太らなくなりました」。やはり愛妻の力は大きい。

◆松坂について西武・伊東監督
「素晴らしい投球だった。100勝はとっくに達成していると思っていた」

◆九回に松坂から5号2ランを放った横浜・金城
「このままでは終われないと思った。最後に意地を見せられた」

◆横浜高の同期、松坂に3三振の横浜・小池
「対戦できてうれしかった。やっぱりいい投手。思ったより変化球が多かった」

★中島4安打4打点!松坂とお立ち台
中島が先制の12号ソロを含む4打数4安打4打点。松坂と並んだお立ち台で「ダイスケさんの記念の試合で打ててよかった」と笑顔。4の4はプロ2度目というが、打点も今季44打点として52のカブレラ、49の和田とともに恐怖のクリーンアップを形成している。

■データBOX
西武・松坂が横浜4回戦で今季9勝目を挙げ、通算100勝を達成。プロ野球120人目。初勝利はプロ初登板の99年4月7日の日本ハム戦。
 191試合目での100勝到達は、ドラフト制導入以降では江川卓(巨人)の193試合を抜いて最速記録。ドラフト制以前を含めても歴代4位タイのスピード(別表)。ちなみに、巨人・上原は現在179試合96勝で、100勝ペースは松坂を上回る可能性が高い。
 また、松坂はこの日12三振を奪い、通算41度目の2ケタ奪三振。通算40度の米田哲也(阪急など)、伊良部秀輝(ロッテなど)を抜いて歴代単独6位となった。

通算100勝到達ペース
投 手 (所属) 試合 通算 20勝
スタルヒン(巨人) 165 303 4度
藤本 英雄(巨人) 177 200 4度
杉浦  忠(南海) 188 187 5度
野口 二郎(大洋) 191 237 6度
松坂 大輔(西武) 191 100 なし
江川  卓(巨人) 193 135 1度
大友  工(巨人) 201 130 3度
御園生崇男(阪神) 205 10 127 なし
梶岡 忠義(阪神) 205 131 3度
10 別所 毅彦(巨人) 206 310 8度
《参考》
上原 浩治(巨人) 179 96 1度
【注】所属、試合、年(プロ入り年数)は達成時。通算は通算勝利。20勝はシーズン20勝以上の回数

松坂&江川の100勝までのペース比較
通算 江川 卓 松坂大輔
1勝 3試合 1試合
10勝 32試合 16試合
20勝 51試合 34試合
30勝 69試合 52試合
40勝 84試合 75試合
50勝 98試合 91試合
60勝 115試合 111試合
70勝 132試合 136試合
80勝 156試合 159試合
90勝 176試合 177試合
100勝 193試合 191試合